涙腺崩壊『明日の君が、きっと泣くから。』

  • 2020.03.02 Monday
  • 12:21

JUGEMテーマ:小説/詩

 

こんにちは。もりちゃんです。

 

今日は先日読み終わったばかりの、葦永青(あしながあお)著『明日の君が、きっと泣くから。』という小説をレビューしたいと思います。まずレビューをする前に、この本を読もうと思ったきっかけを話しますね。前回のブログでも話したように、もりちゃんは本屋さんに行き、そこで目についた本を手に取りその本の購入を決めます。「目についた本」と言いましたが、それはズバリ表紙です。表紙はイラストだったり、写真だったり、幾何学的な模様であったり様々ですが、その時のもりちゃんの気分に訴えるような表紙が「目についた本」となります。

 

 

この本の表紙をご覧ください。幻想的な色合いで、たくさんの流れ星が夜空から降り、ヒロインの少女が優しく、そして幸せそうな目をして振り向いています。物語を読むと、「あっ、これは表紙のイラストのシーンだ」と気づくのですが、実際にもりちゃんが物語を読みながら頭の中に浮かべ想像していた光景と合致するのです。それほど印象的なシーンで、感動的で、もりちゃん的には物語のクライマックスと言ってもいいシーンでした。このシーンについては後でもう少し話すことにして、とりあえず話の流れがどのようになっているのかを話しますね。

 

物語は主人公の高校生・潮見渚が学校の屋上でさぼっている場面から始まります。これといった目標や楽しみもなく、死んでしまってもいいと自虐的になっている渚は、その屋上から落下するのですが『死神』によって助けられます。『死神』が助けるっておかしいですよね?その『死神』は渚に言います。「それは今日があなたの死亡予定日ではないからですよ。あなたが死ぬ正確な日時は、今日から7日後のちょうど0時ぴったりの時間になります」と。

 

急に自分の7日間という短い余命を宣告された渚は、初めのうちは何をしたらいいのか分からなかったのですが、隣の家に住む幼馴染みのヒロイン・牧瀬帆波と小学校以来初めて話をします。小学生の時は仲が良かった二人でしたが、ひょんなことから二人の距離は遠のき、それと同時に帆波からは本当の笑顔が消えてしまいました。写真部に所属し、優等生の帆波のことをずっと好きだった渚でしたが、遠すぎる存在になってしまったと思い、話すことさえなくなってしまいました。そんな笑顔を失ってしまった帆波の心からの笑顔を取り戻すことを自分の限られた7日間の目標とします。

 

最後の7日間で二人の距離は急速に縮まり、なぜ二人の距離は遠のいてしまったのかや、帆波もずっと渚のことが好きだったことを知りました。しかしお互いの気持ちを知るまでに、渚は帆波の心を傷つけてしまったり、言いたいことを言えなかったり、そして何よりもっと生きて帆波と一緒の時間を過ごしたいと思うようになるのです。そんな渚は自分の素直な気持ちを記録にとどめようと、7日間の自分の気持ちを「日記」に記すのです。普段はひねくれた考えを持って生きてきた渚の素直な気持ちがそこには記されていきます。どんな内容かは是非読んでもらいたいのでお楽しみにしておきます。

 

冒頭で話しました表紙のシーンは、渚と帆波が約束していた星の写真を撮影しに学校の屋上に行った時のことでした。そこで初めて帆波の失われていた本当の笑顔を見たシーンなのです。しかも潮見渚に残された命は後数時間。余命を死神に宣告されてからの7日間、彼は帆波の本当の笑顔を見るために「生きる」ことに正面から向かい合うようになり、同時に今まで投げやりだった彼の人生に対して「生きたい」と思うようになりました。そしてもうすぐ命のタイムリミットを迎える直前に帆波の幸せな顔を見ることが出来たのです。そして渚がこの世からいなくなった後でも、帆波が笑顔がいてくれるように生きた「最後の7日間」の自分に課した生きる意味だったのです。

 

星の撮影が終わり、家の前に二人はいます。死亡予定時刻の0時まであと数分。渚は帆波に、「それじゃあ、帆波」と言い、「うん、おやすみ」と帆波は言葉を返します。何気ない普通の言葉のやり取りなのですが、それが読んでいてとても辛かったのを覚えています。部屋に戻り、死のカウントダウンが始まり、最後の力を振り絞り渚は日記に記します。

 

【俺は、俺でよかった、です】

 

生きる意味がないと生活に絶望し、自殺未遂すらした渚でしたが、死を目前に帆波だけでなく、渚を友人だと思ってくれている友達の存在も知ることができ、普段気付かなかった家族の思いやりを知り、「生きたい」と思えたこと、それこそが最後に日記に記した「俺は、俺でよかった、です」という言葉の意味ではないかと感じました。

 

渚の死後、帆波は彼が残した日記を引き継ぎます。そしてその日記を通して帆波は渚が求め続けていた笑顔で語りかけるのです。そんな帆波の笑っている顔を渚がずっと見守っていてくれるように。

 

この小説を読み終わり、人が誰かを必要としていることはもちろんのことですが、それ以上に誰かに必要とされるために生きているんだなと、渚の最後の7日間の生き方を知り感じることができました。今までのもりちゃんの自分本位な生き方を少し反省し、自分のここまでの人生はぺらっぺらではなかったのかと振り返るいい機会になりました。是非皆さんにもこの本を読んでもらい、自分の人生を振り返り、これからどういう人になりたいのかを考えてもらえると嬉しいです。

 

それでは今日はここまでとします。

チャオ!!

 

 

参考に本の情報を載せますね。読んでみてください。

 

葦永青『明日の君が、きっと泣くから。』スターツ出版株式会社

ISBN978-8137-0804-9

2019年12月28日 初版第1版発行

 

 

英語塾橋本のホームページもご覧ください。

 

YouTube動画、「英語構文・英熟語‼」を公開しています。是非ご覧ください。

 

コメント
大作の感想文ありがとうございます。
前回のココアもとても良かったので、今回も影響されたいと思います。

最近は、何かと自粛ムードですので、外に出難いです。
ゆっくり読書でもしようかな。
  • みのる
  • 2020/03/04 8:25 PM
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